お家の建築現場というのは、
これまで打ち合わせを重ねて作ってきた2Dの図面から立体的な建物へと作り上げていく作業です。
契約書内にはお家の仕様が事細かに記載されていますが、
実際にお家を建てるためにはもっと多くの仕様書や設計書が存在していることでしょう。
(実際に見たわけではありませんが…)
しかし、その図面も基本的には紙に記載された平面的なもの。
大手ハウスメーカーで建てる住宅なので根本的な部分は規格化されている箇所も多いと思いますが、それでも注文住宅は施主の多種多様な思いが詰まっているおり、全ての現場で千差万別かつ、難解な設計書となっていることでしょう。
本記事では、建築現場に足繁く通い、工事中の様子をジロジロ見ていて気が付いた、我が家の建築中のミスをご紹介したいと思います。(笑)
建築中に見つけてしまった施工ミス
僕たち夫婦が見つけた施工ミスは全部で以下の3つでした。
(これが一般的に多いのか少ないのかは全然分かりません笑)
- 玄関ニッチの寸法
- エアコンコンセントの位置
- シューズクロークのドアの向き
いずれも発見時は念のため現場監督に確認の連絡を入れさせて頂き、引渡し前に修正頂いています。
それでは順番に見ていきましょう!
玄関ニッチの寸法
我が家が建てたヘーベルハウスの”1911″という仕様では、ニッチを付ける際の寸法は基本的に規格で定められており、これを変更する場合はオプション工事となります。
正確な寸法は忘れてしまいましたが、
基本的には上記の写真のような縦長の長方形のニッチとなります。
我が家は「こんなオシャレな絵は飾れない…」というコトで、
上底部分をグッと下げて正方形のニッチに変更するオプション工事をお願いしていました。
ところが、施工時には元々の規格通りのニッチが作られていました。
インテリアのことは基本的に妻に任せていたこともあって、僕はあまり関与していなかったのですが、偶然にもこの前日にブログ執筆の為に契約書を見返していたので奇跡的に気が付くことが出来ました(笑)
現場監督へ報告後、次に現場を訪れた日(3日後)には修正されていました。
完成後はクロスで隠れる部分ということもあり、
当初のニッチ枠から必要のない部分を覆うような修正をしてくださいました。
木工事~石膏ボード施工と、比較的長い期間担当してくださっていた気さくなおっちゃんの職人さんが一言、「すんません、オプション工事の欄を見逃してました~」と声を掛けてくれました。
めんどくさい施主かもしれませんが、こういった一言を掛けてくれるだけでも、とても好印象な職人さんだと感じます。
エアコンコンセントの位置
続いてエアコンのコンセント位置です。
一般的にコンセントといえば床から15センチくらいのところに設けられますが、
エアコン用のコンセントについては高い所に設けられるのが一般的です。
我が家だけかもしれませんが、
特に何も指定せずに「エアコンのコンセントを」というとエアコン取付位置の下側に設けられることになっていました。
僕はエアコンの下にコンセントが「ぷらーん」と出るのはカッコ悪いなぁと思い相談したところ、
「エアコンの上にはすき間を開けないといけないが、その部分にコンセントを持ってくることはできる」と担当営業から案内を受けていたので、エアコン用の全コンセントの位置修正をお願いしていました。
少し分かりにくいですが、
2階リビングのエアコンコンセントのみ期待通りになっていて、
1階の主寝室はエアコンコンセント位置が要望通りになっていないことが分かります。
(ちなみに1階は主寝室の他、子ども部屋のエアコンコンセントも要望通りになっていませんでした…)
急いで図面を確認したところ、
確かに契約図面では2階リビングのコンセントのみ要望通り記載されていましたが、それ以外の部屋にはそのような特記事項が無く、図面通りに施工されていたことが分かりました。
過去にこの要望を伝えたのが担当営業だったと記憶していたので、
ダメ元でなんとかならないか電話してみたところ、どうやら担当営業自身も「全エアコンコンセントに適用」という認識が合ったようで、「急いで確認します」との回答を頂きました。
結果、過去の打ち合わせ議事録に「全エアコンコンセント位置を天井から80mm下で横向きに変更」という記述があり、打ち合わせ内容の図面反映漏れがあったということで修正を頂けることになりました。
打ち合わせの度に担当営業が議事録を作成してくれていて、僕もそれにサインしていましたが、僕自身あまりそれを見返すというコトをしていなかった(デキない社会人の典型例?)のですが、ここにきて助けられました…。
壁紙を貼ってからの修正だったため、
おそらく新しい穴をあけるとともに、元の穴は石膏ボードとパテで埋めたうえでその上から壁紙を貼るというようなパッチ当てでの修正と思われますが、ぱっと見では全く分からないほどに修正をして頂けたので良かったです。
シューズクロークのドア
まずはこちらの写真をご覧ください。
こちらの写真を見て違和感に気が付ける方はどのくらいいるのでしょうか?
これは僕は気が付くことが出来ず、妻が見つけてくれました。
正解は「シューズクロークのドアノブの位置がおかしい」です(笑)
写真があまり無いので、我が家の間取りが頭に入っていないと想像が難しいかもしれませんが、
上記の写真は玄関とシューズクロークを仕切るための引き戸(開いている状態)です。
引き戸は一般的に開口側に取っ手が来るようになっているのですが、
上記は取っ手が逆側になっており、ドアの裏表が逆に取り付けられていることが分かります。
妻によると最初は「屋内側からドアの操作をし易くするためにあえてこうなっている?」等々、色々考えていたようです。
こちらについても現場監督へ報告後、すぐに修正して頂けました。
現場の職人さんからの改善提案
これまでは僕たちが期待していなかった形に施工されていた例のご紹介でしたが、
今度は逆に「図面通りに施工すると不便なので変更してはどうか?」と現場の職人さんからの改善提案を1つご紹介します。
キッチンパントリー下の壁除去
我が家はキッチン奥にパントリーを設けていますが、
床から天井までの大きなものではなく、下半分は扉を付けずに蹴込みのゴミ置き場を設ける計画でした。
ところが実際は以下のように施工が行われていました。
少し分かりにくいかもしれませんが、パントリー下の開口部の幅がパントリー戸と同じ幅で設計されていたため、パントリー下のゴミ置き場の右側に”返し”が付くような壁が出来るように設計されていました。
ところがこの部分については、
現場の職人さんからの「このままではこのスペースが使い難くなるのでは」という声が現場監督を経由して「開口部を広げるように変更(当初僕がイメージしていた通り)してはどうか?」という形で、施主である僕たちの元へと届きました。
僕たちとしては、まさに仕様書から見落としていた部分であり、修正後の姿が当初イメージしていたものだったので、これを快諾し、修正頂くことになりました。
家作りに関する様々なブログを拝見していると、
「職人さんが良かれと思って改悪してしまった」というような声もチラホラ見かけることがありますが、我が家の場合はキチンと職人さん→現場監督(ハウスメーカー)→施主という経路を辿って変更したパターンなので、問題はありませんでした。(むしろ有難かったです…)
大手ハウスメーカーだから良い・悪いと一概に判断できるものではありませんが、
我が家はキチンと教育が行き届いており、かつ現場のコミュニケーションも適切に取れている環境の中で施工して頂けたのかな、と感じています。
ヘーベルハウスの製品品質の管理体制
一般的に建設というものは「人の手作業によって行われるもの」であるため、ミスを完全に防止することは絶対に出来ません。
しかし、だからと言ってミスを残したままお客に製品を納品してしまっては、商品に対する信頼性を失ってしまいます。
そこで、製品の製造前・製造中・製造後といった至る所で、
ミスが混入・残存していないかのチェックというものが行われます。
ヘーベルハウスでも仕様書の発行前にはじまり、建築工程内の至る所で「ミスが無いかどうか」のチェックが行われています。
今回は施主検査前にHMが行った確認の様子に少し圧倒されたのでご紹介します。
工事業者およびヘーベルハウスの担当者によって、
上記の写真のようにしらみつぶしで品質(傷や汚れ、建て付け等)に問題が無いかどうかチェックしていくとのことでした。
緑のマスキングテープが貼られているところが”要修復箇所”ということらしく、
このあと改めて職人さんの手によって1つ1つ修復されるそうです。
僕が基本的に鈍感なタイプだということもありますが、
「こんなん別に良くね?」と思うものも結構多かったです(笑)
上記の写真撮影から2週間後に一般的に”施主検査”と呼ばれる、施主による引渡し前のチェックが行われたのですが、ヘーベル側による徹底的な確認が事前に行われていたこともあってか、僕たちが指摘する部分というのはほぼありませんでした。
(“ゼロ”というわけではありませんが、片手で数え切れる程度の軽微なモノしかありませんでした)
まとめ
本記事では「現場で見つけた施工ミス」を取り上げていますが、
上にも記載している通り、ヘーベルハウスでは徹底的な品質チェックが行われているため「施主が頑張って見張る」なんて必要は全く無いと僕は考えています。
( エアコンコンセントについては図面が間違っていたのでヘーベル側のチェックで見つけられたかどうかは少し怪しいですが、引き渡し後であっても依頼すれば無償で修正してくれたと思います。)
冒頭にも注記している通り、
本記事は「現場に頻繁に通ってたらヘーベル側よりも早くミスに気が付けちゃった(笑)」というスタンスであり、我が家の建築に関わってくださった方々を非難するものではありません。
職人さんには少しウザがられるかもしれませんが、
もし頻繁に現場に通うことが出来るのであれば、こういった視点で”間違い探し”をしてみるのも楽しいですよ。
(性格がひねくれまくっている僕だけかもしれませんが、気が付いたときはちょっと嬉しくなります笑)
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